ニュージーランドでの活動

 

2014年1月、ツテもほとんど無い、資金も無い、スポンサーもいない、たった1人でニュージーランドに渡りました。
あるのは、伝道師として日本野球を世界に広め、野球の未来を作る、”普及”と”振興”を担う、志だけです。

現在、ニュージーランド野球連盟GM補佐、代表チーム統括コーチという肩書を頂き、日本野球OBの一人として、日本野球と野球後進国の野球交流を作り出し、その中で日本野球を伝え広めることができればと思い行動しています。

このページではこれらの活動内容をご説明致します。

ニュージーランドに渡り、まず最初にU-12、U-15代表チームの少年たちを対象に野球クリニックを開催しました。
野球新興国という事もあり、技術レベルはもちろんのこと、練習場など環境面、少年たちが大会に出場する資金もままならない状態であり、国や企業からの支援の少なさを痛感させられました。

統括コーチというと、技術指導がメインと思われがちですが、国際大会に出場するために、スポンサーをしてくれる企業を探し、話し合いや交渉を行う事の方が多いのが現状です。

U-21野球ワールドカップ

格上の相手や技術で勝る相手に善戦をする事ができましたが、結果は1次リーグに参加をした6チーム中、5位
最終順位は11チーム中で10位となり、苦いものとなりましたが、精神面や技術面での課題、ニュージーランド野球は伸びしろがあるという確かな手応えもある大会となりました。
また、この大会には日本も参加し、日本チームを指揮した、平田勝監督や、豊田清コーチ、そして会場に足を運ばれた王貞治氏や渡辺久信氏らから激励いただき、ニュージーランドでの挑戦を日本球界の方々が心を寄せてくれるのは、本当に嬉しい事でした。

 

2015

2015年に入り、ニュージランドでの活動も本格的になりました。
U-18野球ワールドカップのオセアニア予選に同行、参加チームはニュージランド、グアム、オーストラリアの3ヶ国で、ワールドカップ出場の1枠を競い、9試合を行います。
グアムには全勝できましたが、オーストラリアには全敗、ディフェンス面での課題が浮き彫りになりましたが、これまでは互角の勝負をしてきたグアムに対し、全勝できた事は大きな成果です。
GM補佐、統括コーチとして、今後のナショナルチームの課題を明確にし、強化プランを作っていきます。

 

日本からの来客

同じ時期に、NPBからの視察、そしてヤクルトで活躍し、アテネ・北京と二度のオリンピックで主将をされた宮本慎也さんをニュージーランドに招き、野球教室を開催しました。
NPBからは新品の野球ボールを頂き、宮本さんからは「思ったよりも上手いよ」という言葉を頂戴し、感謝でいっぱいです。
そして、ニュージーランドの若い選手はまだまだ成長できると確信できました。

指導の様子は、侍ジャパンオフィシャルサイトでも公開中です。

他にも、U12代表選手を決めるためのトライアルや、U15世代の練習、ニュージーランド国内の野球チームなど、数多くの練習や試合に立ち会っています。

 

なぜ、若い世代を中心に指導を行うのか?

ニュージーランド野球連盟からの指示はナショナルチームの編成と強化がほとんどです。
トップチームが強くなれば、ジュニア世代まで野球の魅力が勝手に浸透するかといえば、決してそんな単純な事ではありません。

野球が普及していないニュージーランドでは指導者が足りません。
ジュニア世代の大会を開催する資金もありません。

”野球に触れる機会”や”野球を真剣に楽しむ機会”というのが、圧倒的に不足しているのです。

だからこそ、トップチームの結果だけではなく、ニュージーランドの野球を草の根から育てて、その中で日本の野球を伝えて行きたいと考え、活動しています。

他にも、サポート費や野球大会の開催など、野球に支援してもらうため、企業に行き、取り組みや野球の魅力、ビジネスとしての可能性なども説明していますが、なかなか理解を得られないのが現状です。

 

オセアニア王者のオーストラリア、ニュージーランド、フィリピン、南アフリカの4ヶ国でWBCの出場を巡って試合を行います。
1勝2敗で予選は敗退となりましたが、期待をしている若手投手が国際大会でデビューをする機会もあり、将来のニュージーランド野球を背負う人材が経験を積めたのは大きな収穫だと考えています。

どんな仕事やスポーツもインスタントに成果が出る事はありません。
時間はかかりますが、確実に前に進んでいます。

若手育成を続ける中で、世界大会に出たり、そこでいい結果を残したりすれば、ニュージーランドの国内に野球のニュースが流れます。
ムーブメントが起きれば面白いでしょうね。

 

U15ベースボールワールドカップ

まずは代表チームの強化練習です。
これまでは使えるボールの数も限られており、ノックの練習を中断しボール拾いをする事が度々ありましたが、ニュージーランドのオークランド総領事館の発案により、古巣である千葉ロッテマリーンズが使用済みボール100ダースを、外務省のSports For Tomorrowというプログラムの活用で届けてくれたので、効率の良い練習が可能になりました。

小さな事かもしれませんが、日本とニュージーランドを野球で繋ぐ、大きな一歩です。

 

代表チームと共に日本に渡る

日本代表との試合本大会直前にU-15日本代表チームと強化試合を行いました。

強化試合は、日本代表の監督を務められた鹿取義隆さんに事前にお願いしたところ、「すごくいいことだ。ぜひやろう」と快諾していただき、実現する事ができました。

結果は6イニングで0-11と、実力の差がハッキリと出ましたが、同じ年代の子供たちが日々の練習の積み重ねによってモノにできる技術を体験を通して学べた事は、私の指導以上に効果がある事だと確信しております。

また、日本代表チームの選手も敬意を持って対戦してくれた事に大変感謝しております。

 

本大会スタート

U15ワールドカップニュージーランド代表は大会本番を8戦全敗で終えました。
実力からいえば、当然の結果でもありましたが、決勝の日本対キューバの試合を観戦したニュージーランド代表の子供たちが、自ら日本を応援してくれたこと。
日本代表との別れのとき、ニュージーランドのハカを披露し、お互いにハグを交わしたこと。
そして、後日、日本の選手たち、スタッフの皆さん、そして父兄の方々が、ニュージーランドの子供たちとの交流を喜んでくれているという話を聞いて、野球を通じて「日本との架け橋」になるという目標の大きな一歩となった事を実感できました。

 

野球教室

3年目となるニュージーランドの野球教室は、現地の商社などに勤務する日本人の皆さんが会員となり、約30人で構成しており、1人あたり年間200ドル(約1万5000円)を納めていただき、会費の中で活動を続けています。
参加者は、日本人を中心としたお父さんや、その子供たちです。

 

野球教室今回は、3年連続参加の宮本氏に加え、同じくヤクルトに在籍した坂元弥太郎氏も招き、開催しました。

招待した宮本氏も「年々、上達していってる」と話しており、指導の手応えもあります。
参加している子供たちも、上達を喜んでくれています。

もっとたくさんの場所で野球教室を開催し、野球の楽しさや魅力を伝えていきたいですね。

もちろん、野球教室開催のためには活動資金が必要です。
企業への協力要請など、1人の力でもできる事を地道に続けております。

U18ワールドカップ

オーストラリアと2回戦い、全敗という苦い結果となりました。

ニュージーランドの選手とオーストラリアの選手は、国が隣同士という事もあり、身体能力に大きな差はありません。

どこで差が開くのかというと、メジャーリーグのスカウトが注目するほど野球が盛んなオーストラリアの選手は、個人的にトレーナーやコーチと契約して個別の練習を積んでいます。
つまり、野球に対する意識が、違うのです。

生まれついてのチカラの差ではなく、意識の差は「普及と振興」という努力によって、埋める事が可能です。
だからこそ、粘り強く、ニュージーランド国内で「普及と振興」のための活動を続けていきたいと考えています。

 

ニュージーランドの選手

ニュージーランド代表には、異色の選手が参加しました。
現在、父親が働くドバイに住んでいる16歳の選手で、ドバイには野球をする環境は多くはないらしいのです。
野球好きの彼は、ドバイでも野球を続けたいと父に願い、その情熱に負けた父の協力のもと、彼は飛行機で1時間かけて、野球の練習ができる場所へ通っています。

投手として発展登場ですが、ピッチングには光るものがあり、賢い選手なので、将来に期待できます。

このように、野球が普及していない国にも、将来NPBや、メジャーリーグのエースになれる素質を持った選手は、数多くいます。

 

世界の野球

中国野球ニュージーランドと日本を行き来する以外にも、世界各国を巡り、野球振興の活動にどのようなものがあるか、視察と交流を重ねています。

中国では、2008年北京オリンピックから野球に本腰を入れ、アメリカから指導者を招き入れるなど、強化を行ないましたが、現在は北京のスタジアムも取り壊され、リーグも衰退し、スポンサーも撤退しています。

そんな状況の中、野球復興のために、日本式の野球の導入を目指す男性と出会いました。

彼は、12歳以下の軟式野球大会で、日本の野球少年たちのきびきびとした動き、規律、礼儀正しさに感服したそうです。

中国では野球リーグは衰退していますが、学校の野球部の数は増加傾向にあります。

日本の野球は、まだまだ世界に売り込めるチャンスがある。
各国を巡り、そう確信しています。

 

首相官邸晩餐会

安倍首相晩餐会日本の外務省から安倍晋三総理が主催する、ニュージーランド首相を招いた晩餐会への招待状をいただきました。

野球を通じた活動が、日本とニュージーランドの友好親善に貢献した事が評価されたそうです。

ニュージーランド企業への挨拶回りや、ジュニア世代への指導など、日本からでは見えない地道な活動が大半を占め、心が折れそうになる事もありますが、それでも私の活動を見て、評価して下さる方がいるというのは、大変嬉しく、有難いことです。

 

野球というのは、世界的に見て競技人口が少ないスポーツですが、日本やアメリカなど興行として成功している国はいくつかあります。
だからこそ、スポーツとしても、ビジネスとしても、伸びしろやチャンスがある競技です。

このページを読んで下さった、あなたと一緒に、野球の未来を作る事ができれば幸いです。

 

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